ハードボイルドで血なまぐさい一日。

それが俺の今日という日だった。


全ては朝、
ベッドで目を覚ました時に始まった。


「ううむ、なんだか肌寒い日だぜ」




布団が、無かった。


いつも俺に温もりと安らぎをくれるあいつは、
定位置から1メートル離れた床に転がっていたんだ。


どうしてそんな位置に!?

俺を狙うロシアンマフィアの罠、
もしくは、
こないだ行った温泉で、
座ろうとしていた椅子を引いてずっこけさせた友人の復讐か?


とりあえず俺は俺のマイハニー、ナタリー(布団)を救出すべく、
ベッドから足を伸ばしてみたんだ。



ドスン、ガツン!




…やはり罠だったか。

しかもお約束な感じの…。



布団を引っぺがし、
ものぐさな俺が足で引き戻そうとするのをつき、
ベッドから滑り落とす作戦。


見えない敵のやつもやるもんだ。




さて、一気に目が覚めたところで朝飯だ。


ごはんにノリ、そして味噌汁。


ハードボイルドというより、
家庭的という言葉が似合うメニューだが、まあいい。


いただき…、
ガシャン!





「な、なんじゃこりゃぁー!!?」






まさかあのジーパン刑事の魂を乗り移らせるとは、
おれのハードボイル度もそうとうなモンだな。


しかし、おかげでパンツまでぐっしょりだ。

ミソの香りのするパンツ。
この世に存在してはならないものとしては、
戦争、餓え、同人作家の身内、に次ぐものだと、俺は思う。



そんな考察をしつつ、
次に向かうは洗面所だ。

朝の歯磨き、洗顔はハードボイルドには欠かせない。


GUMの歯磨き粉をつけてごしごし、
ごしごしごしごしごしごし、


ペッ!



おや?

GUMってこんなに赤かったけ?





鏡を見てみると、
鮮血にそまる歯磨き粉。

血元はほっぺた内部。

どうやら朝食時噛んだのが思いのほかダメージとなっていたらしい。



しかし、実はこれは最近珍しい事ではない。

2日に1回は噛む。

最初はこれはほっぺた内の肉の増加(体重に伴った)が原因かと思われていたが、
どうやら違うということが判ってきた。


そう、左上顎8番智歯、
いわゆる、ペアレンツ・アンノウンってやつだ。


おっと!ついイングリッシュがでてしまったな。
すまない、日本語でいうところの親知らずのことだぜ。



今日は諸事情で休みになったので、
歯医者にでもいくことにするか。






以下、ご想像にお任せします。







「うぅ、グスン…
 痛くなんてないんだからねっ!!(涙」



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